「10式」戦車の最大の特徴は「C4I(指揮・統制・通信・コンピューター・情報)」機能で、陸自ネットワークに組み込まれ、戦車同士が位置や現況などの情報を共有できるほか、普通科の野外コンピューター・ネットワーク「基幹連隊指揮統制システム」とも連接、普通科部隊と一体化した作戦行動が可能となる。
また、ゲリコマ対処や市街地戦闘を想定し、90式に比べて重量で6トン減、全長で約40センチ、全幅で約16センチ減と小型化され、転輪も90式より1個少ない5個となっている。大型トレーラーで輸送する際、砲塔と車体を分割せずに輸送できるため機動力もアップする。
砲塔上部の「コマンダーズ・キューポラ(車長用展望塔)」はいち早く敵の姿を捉え、映像を車内のモニターに映し出す。砲手は発射ボタンのほかパネルタッチでも射撃ができるため、瞬時の交戦が可能だ。
主要諸元は全長9・42メートル、全幅3・24メートル、全高2・30メートル、全備重量は約44トンで、兵装は44口径120ミリ滑腔砲、12・7ミリ重機関銃、74式7・62ミリ機関銃各1。エンジンは水冷4サイクル8気筒ディーゼル(1200馬力)で、最高速度は時速70キロ。乗員3人。(朝雲新聞より抜粋)
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